NO248 本棚沢ー檜洞丸ー小コーゲ南尾根下降
 2010、04、25  イガイガさんご指導  トップ

 今日のスペシャル
 
秘境本棚沢の本棚である。
 
最早どうにもならない所に入り込んでしまったのが感じていただけるだろうか・・。
 
遂に最奥の涸棚に至ったのだ・・。
 
涸棚の落ち口に立つ師範・イガイガさん。M−Kはこの方のお陰で丹沢の秘境NO1とも
いうべきこの場面に来る事が出来たのである。(謝々!)
コース概念図 
 
 檜洞丸は丹沢でも1〜2を争う人気の山である。標高は1600を越えるこの山は軽い気持ちでは
登れない。登りは4時間、下りに3時間は普通の人なら当り前にかかる時間なのだ。
GWを控えたこの時季の檜洞丸は特に人気が高い。何故ならこの山を取り巻く尾根は
ミツバツツジのピンクの花、シロヤシオツツジの純白な花に彩られるからである。
それに加えて、バイケイソウの芽吹き、マルバダケブキの芽吹きも見逃せない。
今日の山行コースは檜洞丸の持つ“別顔”のルートである。
いうなれば一般の登山者には縁の無い別世界の登山であるからだ・・。
M−Kが単独であれば決して登る事の無いルートだ。
何故ならスペシャルの写真の如くとんでもない滝場を巻き登りしながら頂上を目指すのである。
沢登りの世界は別として我らのVルート歩きの世界では“MAX”であると思う。
イガイガ師範に助けられながらM−Kもこの秘境を踏破できたのです。
 云うまでも無くこのルートの山行は危険であり、特殊の人を除いて「不可!」であります。
下山のルートも同様でありこちらでは「ダニまみれ」になるのです・・。

 
1、この時季、最高のお天気ともなればこの賑わいは当然だ。
 
2、良い子のふりはここまで・・。(右手はゴーラ沢出合へ)
 
3、綺麗な尾根にビックリ!(集会にいいかも!)(^^)v

4、 行き止まりとなる林道に降りる。
 
5、本棚沢を囲む山の光景を見ながら歩く。

6、 遂に棚沢橋に着く。
 
7、回り込んで沢へ降りた。ここからが本番である。
 
8、さあ〜イクド〜ッ!
 
9、沢靴でピチャピチャ・・、楽しい〜!
 
10、本棚沢F2。
 
11、笹をわけ獣道のような巻道を登る。
ここでちょっと解説を。

このスペシャルルートはイガイガさんの先導があってこそ
M−Kが歩ける事なのだ・・、という事を了解して欲しいのです。

無鉄砲な人が「よし、俺も・・」で挑戦されるのはお止め
下さい。高巻道の危険箇所を3回通過します。
何かをミスれば一巻の終わりです。

M−Kが写っている画像はイガイガさんが撮って
下さったものです。(使わせてもらっています) 
 
12、11の巻道から河原に降り進んだら二俣になった。

13、12の二俣を右俣に入り進む。良い渓相である。 
 
14、凄いぞ!本棚(F3)だ・・。



→15、我らにこんな滝が登れるわけもなし。
眺めて満足するのです。
 
16、巻道へ。
 
16、結構危ない場面である。
 
17、16の後沢へ戻る。、
 
18、三段の滝F4。実際には迫力がある。
 
19、18の滝を高巻している。M−Kは大丈夫か!
 
20、ルンルン・・、超楽しい・・。
 
21、こんな滝、登ってやる・・。

22、「ゲーッ!ナニコレ!」 凄いことになってきたぞ・・。 
 
23、こんなロケーションが丹沢にあるなんて・・。(F5)

24、23の滝の右てから高巻をし、沢に戻るところ。 
 
25、前方にまた凄い崖が見えてきたぞ。
 
26、
ここでもちょっと解説を。

F3の本棚の巻き、F4三段の滝、F5ハング滝と
滝場はみな巻き登って進みます。

いずこもマーキングはなく、ましてや補助ロープも
一切ありません。ケモノ道が僅かに感じられる
くらいなのです。

笹を掴んで登り、ホールド、スタンスを確認しながら
トラバースをするのです。

一か八かの「エイヤッ!」をする訳にはいきません。
慎重に、勇気をもって進むのです。

師範からお助け紐を2〜3回もらいましたが
いつも確保して貰っている訳ではありません。

大半は自分の技量で進まなければならないのです。
Vルート歩きで場数を踏んでいないと
恐怖を感じると思います。
 
 
27、涸棚の上から東沢を見下ろしたところ。
 

28、自分がこの場所に立てるとは正直思わなかった・・。
 
29、28の右横からこの尾根が登っている。
 
30、これは涸棚上の様子を写したもの。
 
31、29の尾根を上がっていく。


→32、凄い高さで崩壊地が見えている。
師範が「ここだよ・・」と地形図の1551mと記入の
ある場所のそばを指し示して下さった。

壮絶である・・。
 
 
33、遂に檜洞丸の頂上である。
 
34、久しぶりだな〜・・。
 
35、東沢を真下に見て檜洞丸を下ります。
 
36、ここは既に小コーゲ南尾根(仮)の下降途中。
 あとがき
いやはや・・、とんでもない世界でありました・・。
確かにM−Kは過去には小川谷廊下や伊勢沢やその他そこそこの沢歩きを体験してきましたが、
この本棚沢の印象は明るく、開けていて、それでいて急峻な大滝があり、スケールが大きかったのです。
ここは憧れというより「自分には縁の無い世界・・」と決め付けており、全く諦めていたのです。
沢猛者さんの記録も読みました。そしてAYさんの記録・・。
「ムムム・・!」 M−Kは唸ったのです。
「イガイガさん、お願いできないでしょうか・・」
そして今日の良き日を迎えることが出来たのでありました。
「フッフッフッ・・・・、ヤッタネ〜ッ! バンザ〜イ・バンザ〜イ・バンザ〜イ」
イガイガ師範殿、M−Kは幸せです!ありがとうございました。(^^)v
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 小コーゲからの下降した尾根は全く一般向きではありません。
壁の様な急傾斜が続きます。立ち木はあるものの、足元悪く落石も起します。
ブッシュが被り、笹を漕ぎます。笹には大量のダニが待機しているのです。
何回も何回もダニを払い落としながら進むのです。
ですから、ここの記録は省略して記載は止めることにしました。